コーヒーの淹れ方と聞くと、ドリップをイメージされる方が多いと思います。
ペーパーフィルターやゴールドフィルターが一般的に使用されていますが、その中でも、布を使って抽出する「ネルドリップ」をご存知でしょうか。
あまり広く知られていませんが、ネルドリップは、最も美味しいコーヒーを抽出できる器具とも言われています。
今回は、ネルドリップの淹れ方や特徴、手入れの方法をお伝えします。
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ネルドリップとは
ネルドリップは、「布ドリップ」とも言われるように、紙ではなく布のフィルターを使う淹れ方です。
ネルドリップの“ネル”とは「フランネル」の略で、生地の表面を起毛させた柔らかな織物のことです。
フィルターの内側も起毛した素材になっています。
ネルドリップの淹れ方
◇淹れ方1:ネルフィルターにお湯を通す
フィルターをお湯に通してから、しっかり絞って水気を切ります。
◇淹れ方2:コーヒーの粉を入れる
フィルターが冷めないうちに、適量に計ったコーヒー豆を、フィルターに入れます。
コーヒー豆は中挽き〜粗挽きで、20g前後の量をお好みで入れてください。
◇淹れ方3:お湯を注ぎ蒸らす
少量のお湯をコーヒー豆全体にかけ、20〜30秒蒸らします。
お湯は90度くらいのものを使用しましょう。
この時、挽きたての新鮮なコーヒー豆であれば、ポツポツと泡が出てきて膨らみます。
◇淹れ方4:お湯を注いでいく
十分に蒸らしができたら、“の”の字を描くようにお湯を注いでいきます。
上まで注いだら一度やめ、お湯が完全に落ちきる前に次のお湯を注いでいき、この動作を4〜5回繰り返します。
この時、フィルターではなくコーヒー豆にお湯をかけるようにしましょう。
ネルドリップ器具のおすすめ
ネルドリップに挑戦したいという方は、ハリオのネルドリップ器具がオススメです。
初心者でも淹れやすいですし、何よりも安いので、気軽に始めることができます。
ネルドリップの特徴
特徴1:コーヒー豆全体が膨らむ
プラスティックや陶器のものを使用すると、コーヒー豆が硬い壁に囲まれるため、お湯を入れた際十分に広がることができません。
しかしネルドリップは、収縮性のある布のフィルターを使用するため、コーヒー豆全体をまんべんなく膨らませることができます。
この特徴により、コーヒーの美味しさを最大限に引き出すことができます。
特徴2:旨味成分だけを抽出する
ネルドリップには、香りや旨味が詰まったコーヒーオイルを多く抽出できる、という特徴があります。
それとは逆に、コーヒー豆の雑味部分は抽出時に取り除いてくれます。
特徴3:何度も利用できる
ネルドリップは布でできているため、毎回紙を入れ替えるペーパーフィルターと違い、繰り返し使うことができエコで経済的です。
しかし、ネルドリップの構造上、手入れに手間がかかってしまうというデメリットな特徴があります。
ネルドリップの手入れ
正しい手入れの仕方が、ネルドリップの1番大切なポイントです。
コーヒーの抽出後、洗剤は使わず裏表しっかりと水洗いし、煮沸かしてキレイにします。
この手入れを怠ると、残っているコーヒーの油分が酸化してしまい、風味が損なわれたりカビ臭くなったりします。
キレイに手入れしたネルフィルターは、水が入った密閉容器に入れて、冷蔵庫で保管します。
水はこまめに入れ替えましょう。
手入れに手間がかかりますが、この正しい手入れを定期的に行うことで、美味しいコーヒーを楽しむことができます。
さいごに
ネルドリップの淹れ方や特徴、手入れの方法をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
淹れ方自体はペーパーフィルターなどとあまり変わりはありませんが、コーヒー本来の特徴を最大限に活かせるのが、ネルドリップです。
手入れは少し大変ですが、新しいコーヒー器具に挑戦してみるのはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
以上の情報がお役に立てれば幸いです。